
ここ数年、ビジネスやマーケティングの情報を調べていると「drm」というワードを見かける機会が増えていないでしょうか?
そして、drmは
- 中小企業に向いている
- 小予算で始められる
- 高額商品が売りやすい
と、紹介されていることも多いのですが、実際drmとは何なのか?
また、どうやって使えばよいのか?という部分は分かりにくかったりもします。
そこで、今回はdrmの基本的な情報から使い方、さらに成功させるためのテクニックまで具体的に解説していきます。
目次
drmとは?

drmとは「ダイレクトレスポンスマーケティング」の略称で、近年日本でも多くの企業が取り入れ始めているマーケティング手法になります。
そこで、drmとは具体的に
・どんなマーケティング手法なのか?
・他のマーケティングと何が違うのか?
・いつから使われているのか?
これらについて詳しく解説していきます。
drmをご理解いただく上で、とても大切な部分となりますので必ずご一読ください!
drmとは何?
drmとは、広告やWebなどで情報を発信し、それに対して何かしらの返答をくれた人
あるいは興味を持ってくれた人に対して、商品やサービスの販売を行うマーケティング手法になります。
日本では1990年代頃から使われ始め、近年取り入れる企業が増えてきましたが
drm自体は、約140年前からアメリカで使われ始めた、歴史と実績のあるマーケティング手法になります。
drmと他のマーケティングとの違いとは
drmと他のマーケティングの大きな違いとして、drmは商品やサービスに興味を持ってくれた人にだけ営業を行うという点があります。
そのため、drmは
・興味のない人に1から商品の説明をしなくてもいい
・手当たり次第に営業をしなくていい
・興味がある人に営業を行うので成約率が高い
・興味がある人に営業を行うのでストレスが少ない
といったメリットがあります。
またdrmは、ブランドや企業名を覚えてもらうことを目的としていないので、実践方法も独自の流れとなっています。
そのdrm独自の実践の流れは、以下の通りとなっています。
drmを実践するための流れとは

drmを実践するためには、3つの流れがあります。
この方法は、順番を入れ替えたり、省略してはいけない絶対的な流れとなっていますので、詳しく解説していきます。
drm実践の流れ①集客
drmでは、まずあなたの商品やサービスに興味のある見込み客を「集客」するところから始まります。
ただし、集客の段階では決して販売を行ってはいけません。
あくまでも、商品やサービスに興味のある見込み客に集まってもらうことが目的となるため
・格安商品
・無料商品
・特典付き商品
・有料級コンテンツ
などを使ってでも、見込み客を集めていきます。
また、集客には見込み客の連絡先を入手するという目的もあるため、連絡先はきちんとリスト化しておかなければいけません。
drm実践の流れ②教育
集客の次は、見込み客に対して必ず「教育」を行っていきます。
教育は、商品やサービスへの興味と購買意欲をもっと高めてもらうことと、信頼関係の構築が目的になるため
・商品の価値や魅力
・商品の正しい使い方
・販売者の自己開示
・お客様の声
といった情報を提供していきます。
ただし、教育は思いついた時だけ情報発信しても、逆に迷惑がられてしまいますので
スケジュールをしっかり立てて定期的に行っていく必要があります。
drm実践の流れ③販売
drmでは、集客、教育が終わってから初めて「販売」を行っていきます。
そのため、収益を得るまでに時間がかかり、今すぐ売上が欲しい、現金が必要といった場合には向いていませんが
・高額商品の販売
・まだ知られていない商品の販売
といった、価値提供が必要な商品やサービスの販売との相性は非常に良くなっています。
ただし、教育の部分をおろそかにしてしまうと、なかなか成約に結びつかないため、販売だけに力を入れても意味がありません。
drmは集客、教育、販売が連動してこそ高い効果が得られるマーケティング手法となります。
drmを使うとビジネスがどう変わる?

drmを取り入れる企業が増え、推奨する人が多くなってきましたが、実際にdrmを使うとビジネスはどう変わるのか?
ここでは、drmをあなたのビジネスに取り入れることで、どんな結果が得られるのかをご紹介してきます。
drmは営業の効率化をしてくれる
drmは、興味を示してくれた見込み客に対して営業を行うため、非常に営業の効率が良くなります。
というのも、興味がない人に対応する時間と労力を使わなくて済むからです。
その分、素早い顧客対応や商品・サービスの改善に時間と労力を費やせるようになります。
つまり、手当たり次第に営業をする飛び込み営業とは真逆のマーケティング手法という訳です。
さらに、drmでは営業を行う段階では、すでに見込み客は最低限の予備知識を持ってくれているので
1から商品やサービスの説明をする必要がないといった部分でも、営業を効率化することが出来ます。
drmは営業のストレスを軽減してくれる
drmで営業をする見込み客は、全員多少なりとも商品やサービスに興味を持ってくれた人になるので
・成約しない
・門前払いされる
・邪険に扱われる
といった、営業のストレスを軽減することが出来ます。
また、教育の段階ですでに購入を決めている人もいることもあり、お願い営業や無理な値引きをするといった営業のストレスも少なくなります。
drmは高額商品が売りやすくしてくれる
drmではしっかりと教育をしてから販売を行うため、高額商品が非常に売りやすくなります。
ですので、これまでは価格を気にして割引をしていた商品やサービスでも
drmを使うことによって、割引をせず高い利益率のビジネスを作ることが出来ます。
さらに高額商品どころか、超高額商品の販売もdrmなら可能にしてくれます。
drmは同じ人に何度も繰り返し販売することが出来る
drmは、最初に集客した見込み客に対して何度でも販売が出来るという、非常に大きなメリットがあります。
ですので、例え一度商品の購入を断られてしまっても、収益を上げる機会を失う訳ではありません。
ただし、集客した見込み客に対して情報発信をし続けななければ
・忘れ去られてしまう
・迷惑がられてしまう
・購入してもらえない
といった事態になってしまうので、メルマガやニュースレターなどを使って見込み客との繋がりを維持する必要があります。
drmで成果を出すために知っておくべき6つのメッセージの伝え方とは

drmでは集客、教育、販売と全てのプロセスで見込み客に様々なメッセージを伝える必要があります。
そのため、メッセージの伝え方が下手だと集客も教育も購入も上手くいきません。
そこで、
・どうすればメッセージが上手く伝わるのか?
・具体的に何を伝えれば良いのか?
・伝わるメッセージを作るには何が一番重要なのか?
といったdrmには欠かせない、成果を出すために必要な6つのメッセージの作り方をご紹介していきます。
drmで成果を出すメッセージの伝え方①見込み客の悩みに共感する
よくある悪いメッセージの伝え方として、売りたい商品やサービスの紹介ばかりしてしまうというものがあります。
このように、自分のメッセージばかりを一方的に伝えても見込み客は聞く耳を持ってくれません。
なぜなら、見込み客の関心は商品やサービスの良さよりも、自分の悩みが解決できるかどうかにあるからです。
そこで、まずは自分の商品やサービスの紹介をするよりも
見込み客の悩みに共感することで、伝わりやすいメッセージを作ることが出来ます。
例えば、
・膝が痛いと孫と思いっきり遊べませんよね
・徹夜で仕事をしたからといって明日遅刻する訳にはいきませんよね
・運動をしてもなかなか痩せませんよね
といった使い方があります。
drmで成果を出すメッセージの伝え方②問題提起をする
drmでは、問題提起をすることも非常に効果的なメッセージの伝え方になります。
例えば、見込み客に対して
・こんな悩みはありませんか?
・こんな悩みのせいで〇〇になっていませんか?
・こんな5つの悩みでお困りではありませんか?
といった問題提起をすることで、悩みを顕在化し、より私ごとに感じてもらえるようになります。
そして、悩みが私ごとになるほどメッセージは伝わりやすくなっていきます。
drmで成果を出すメッセージの伝え方③解決策を提示する
drmでは商品やサービスを紹介するだけでなく、見込み客の悩みに対して
「解決策」を提示するといった視点があると、伝わりやすいメッセージを作ることが出来ます。
というのも、悩みがある以上、誰でも解決策が欲しいと思っているからです。
ですので、「この商品は〇〇に機能がついています」といったメッセージではなく
「この悩みを解決するために〇〇の機能がついています」といったメッセージを作って頂ければと思います。
drmで成果を出すメッセージの伝え方④ヘッドラインを必ず入れる
drmのメッセージ作りで一番重要なのがヘッドラインになります。
ヘッドラインとは、文章の冒頭部分で
・キャッチコピー
・ヘッダー
・見出し
などと呼ばれることや、メールやブログなら件名に当たる部分になります。
でも、なぜこのヘッドラインが伝わるメッセージを作る上で一番重要なのかと言いますと、それは、、、
ヘッドラインで見込み客の興味を引くことが出来なければ、続きを読んでもらえなくなってしまうからです。
ただし、ヘッドラインの目的はあくまでも興味を持ってもらい、続きを読んでもらうことです。
ですので、ヘッドラインで売込みをするのはNGです。
drmで成果を出すメッセージの伝え方⑤特徴ではなくベネフィットを伝える
drmで商品やサービスについて紹介する際には、特徴だけを伝えても見込み客には魅力が伝わりません。
見込み客には特徴ではなく、「ベネフィット」を伝える必要があります。
ベネフィットとは、その商品やサービスを使うとどんな結果を得られるのか?ということになります。
例えば、消しゴムでしたら鉛筆で書いた字を消せるという特徴に対して
・何度書き間違いをしても平気
・気軽に書き直しができる
・ミスを気にせず素早く書き写せる
といったものがベネフィットとなります。
drmではこのベネフィットを使って、商品やサービスの魅力をしっかりと伝えていきます。
drmで成果を出すメッセージの伝え方⑥行動喚起を忘れない
drmのメッセージには、最後に見込み客に対してどんな行動をとって欲しいのかを伝える
「行動喚起」のメッセージが重要になります。
というのも、見込み客は具体的な指示がないと、商品に魅力を感じてくれたとしても、なかなか行動を起こしてくれないからです。
行動喚起の例としては
・今すぐ購入してください
・下のバナーからお問合せください
・このURLからお申込みください
といった使い方になります。
決して、「この商品はいかがでしょうか?」といった伝え方をしてはいけません。
また、行動喚起のメッセージは入れ忘れてしまうことも多いので、最後に必ず確認するようにしてください。
drmで成果を出すための4つのテクニックとは

drmで成果を出すためには、テクニックも重要な要素になります。
とはいえ、drmで成果を出すためのテクニックは特別なスキルが必要なものばかりではありません。
そこで、今すぐ実践で使える4つのテクニックをご紹介いたします。
オファーの強化
オファーとは、見込み客に提供出来るもの全てになります。
ですので、メインとなる商品やサービスはもちろん、特典や割引などもオファーとなりますので、強化することが可能です。
例えば
・全品30%割引
・2個目半額
・送料無料
・消費税無料
といったものもオファーになります。
オファーは強ければ強いほど見込み客の反応も高くなるため、少しでも強化出来る部分はないか探して頂ければと思います。
デッドライン
期間限定、数量限定といったデッドラインは成約率をアップさせるための強力なテクニックになります。
ですので、あなたが販売したい全ての商品やサービスに、このデッドラインを付けて頂くことを強くお勧めいたします。
逆にデッドラインがなく、見込み客にいつでも買えると思われてしまうと
どんどん後回しにされ、最終的には購入されなくなってしまう危険があります。
ニッチ
見込み客は、どこでも買える商品やサービスにあまり魅力を感じてくれません。
ですので、
・ここでしか買えない
・今しか買えない
・あなたからしか買えない
といったニッチを伝えることは、成約率アップにとても効果的なテクニックとなります。
保証
drmで成果を出すためのテクニックとして、「保証」はとても簡単に使えるテクニックになります。
というのも、商品やサービスの価格を変えることも、ニッチを探すことも、デッドラインを決めることもなく使えるからです。
例えば
・30日間全額返金保証
・永久保証
・気に入らなかったら2倍返金保証
といったものになります。
ただし、保証を付ける時の注意点としては、競合がやっていない保証にするということが重要です。
また、保証は中途半端だとメリットにならないので、思い切って付けるのがお勧めです。
drmを実践するために用意しておきたいものとは
drmを実践するために、用意しておくと非常に便利なツールがいくつかあります。
特にdrmは、インターネットとの相性が良いため、ここではオンラインに絞ったツールの紹介とその活用方法についてご紹介いたします。
ほとんどのツールが無料や低コストで用意することが出来るので、是非、参考にしてみてください。
LP(ランディングページ)
LP(ランディングページ)は集客や販売に使うWebページになります。
また、LPは見込み客が最初に見る非常に重要なページになるため
・文章
・画像
・デザイン
などをプロに外注する企業も多いです。
ですが、現在では
・ペライチ
・WIX
・STUDIO
といった無料でも使えるツールがあるため、自社で制作することも可能となっております。
メール、LINE
drmで2番目に行うプロセス、教育にメールやLINEは欠かせないツールになります。
というのも、メールやLINEはほとんどコストをかけることなく、リアルタイムで情報を発信出来るだけでなく
あらかじめステップメールを組んでおくことで、教育と販売を自動化することが出来るからです。
ただし、こちらもメッセージが伝わらなければ意味がないので
文章の作成をプロのセールスコピーライターに依頼する企業も多くなっています。
YouTubeチャンネル
YouTubeはメールやLINEと組み合わせることで、集客と販売の成約率アップに大きな期待が出来ます。
というのも、動画なら文章では伝えにくいことを簡単に伝えられますし、顔を出して見込み客に安心感を与えることも出来るからです。
さらに、YouTubeは
・スマホ一台で始められる
・無料で使える
・編集もアプリで出来る
といった手軽さもありますので、自社のチャンネルを作っておくと営業の幅が大きく広がります。
6.4.SNSアカウント
すでにSNSを使って自社の情報を発信されている方も多いと思いますが
SNSは無料で情報を発信するだけでなく、広告の出稿先としても使うことが出来ます。
特に、Facebook、Instagramはピンポイントでターゲットを狙いたい場合
・ターゲティングがしやすい
・広告設定がしやすい
・管理画面が分かりやすい
・小予算から始められる
といったSNSとなっていますので、アカウントを作っておくと広告を出したい時に便利です。
drmをオフラインで使うために必要ものとは

drmはネットとの相性が良くなっていますが、オンラインのためのものではありません。
むしろ、元々はオフラインでしか使われていなかったマーケティング手法になります。
そこで、オンラインが苦手な方でもdrmを使って頂けるよう、ここではオフラインに特化したツールをご紹介いたします。
FAXDM
オフラインの集客で強力な武器になるのが「FAXDM」です。
FAXDMなら、例えFAXの送り先となる見込み客リストがなくても
代行業者にお願いすることが出来るため、自分でリストを作る手間がかかりません。
また、一気に何千、何万もの見込み客リストにアプローチが出来るため、時間的な効率も抜群に良くなっています。
ハガキ
もし、自社でリストを持っている場合なら、ハガキを使ってDMを送るのも有効な手段となります。
ハガキなら63円から始めるられるので、コスト面での負担が少ないだけでなく
メールに比べ、受け取ってくれたほとんどの人が、確実に目を通してくれるというメリットがあります。
ただし、伝えられるメッセージの量は少ないため、ポイントを絞ったメッセージを作ることが必要になってきます。
チラシ
チラシは新聞の折り込みや、ポスティングで使うことが出来るため
地域ビジネスをされている方にとっては、特に有効なツールとなります。
また、ハガキより伝えられるメッセージの量が多いというメリットがあります。
ただし、チラシは集中して読まれにくく、捨てられやすいため
見込み客の注意を一瞬で引く「見出し」を作れるかどうかが、チラシを成功させる大きなポイントとなります。
ニュースレター
ニュースレターは教育で使えるだけでなく、見込み客との関係性構築にも役に立つツールとなっています。
また、メルマガほど頻繁に出す必要がないので、労力的にも負担が少なくて済みます。
さらに、ニュースレターを定期的に発行している企業が少ないため
ニュースレターを出すだけで、簡単にその他大勢から抜け出すことも可能です。
ただし、ニュースレターであまり売込みをしてしまうと嫌われてしまうので
・自己開示
・お役立ち情報
・お客様の声
などを中心にした内容がお勧めです。
drmを実践する前に知っておきたい3つのチェックポイントとは

drm 実践する前にのチェックポイント
drmの成功確率をもっとアップさせるために、是非、抑えておきたいポイントが3つあります。
それをここでは詳しく解説していきます。
他のマーケティングとの大きな違いにもなるので、是非、見逃さないでください!
8.1.drmを実践する前のチェックポイント①フロントエンド
「フロントエンド」とは、集客をするために使う格安商品、あるいは無料商品になります。
フロントエンドは、集客をすることだけが目的の商品なので利益を出そうとしてはいけません。
そのためフロントエンドを使って集客することで赤字になることもありますが、drmを成功させるために必要な投資となります。
決してコストではありません。
drmを実践する前のチェックポイント②バックエンド
「バックエンド」とは、最終的に利益を出すための商品になります。
つまり、バックエンドでフロントエンドへの投資や広告費を回収しなければいけないので、高額商品を販売する必要があります。
とはいえ、バックエンドはすでにフロントエンドを購入してくれた人にだけ営業を行っていくため
販売の難易度はフロントエンドよりも低くなっています。
drmを実践する前のチェックポイント③アップセル、クロスセル
「アップセル、クロスセル」とは、バックエンドを購入してくれた方に、追加販売をすることになります。
アップセルは、販売した商品の上位版を販売することで
ハンバーガーを注文した方に、セットを勧めるような販売方法になります。
クロスセルは、販売した商品とは違う商品を販売することで
ハンバーガーを注文した方に「ご一緒にポテトもいかがですか?」といった販売方法になります。
これにより、客単価アップに繋げることができるため、drmを実践する際には使いたい販売方法となっています。
drmとはどんなマーケティング|まとめ
drmの基本的な情報から、成功させるためのテクニックまでご紹介して参りました。
いかがだったでしょうか?
drmは近年日本でも多く取り入れ始め、特にインターネットの世界では頻繁に使われているため
Webのスキルがないと使えない、、、と思われている方もいらっしゃったかもしれませんが
オフラインでも小予算で始めることが十分可能です。
また、オンラインが苦手であっても、簡単に、しかも低コストでdrmに使えるツールがどんどん出てきております。
ですので、これからdrmを使っていこうとお考えの方は、まずは気軽な気持ちでスタートしてみてください!